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マルチリンガルの頭の中はどうなっているのか

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 ノルウェーに留学して驚いたことはヨーロッパの人たちの話せる言語の数の多さです。

 だいたい皆3か国語は話せたりします。

 僕も程度の差はあれ日本語、韓国語、英語を話せます。日本の中では珍しい方なのではないかと思っていましたが、世界にはもっとすごい人たちがザラにいるなと自分の驕りを感じましたし、感心しました。

 ノルウェー人ならデンマーク、スウェーデン語を理解し、お互いに疎通することができます。そして大半のノルウェー人は英語も義務教育の中で習得しています。それだけで4か国語を習得していることになります。

 アジアの言語と違い、印欧語族の言葉の語源、文法はかなり似ていますので彼らにとって習得しやすいそうです。

 そしてヨーロッパ諸国は陸続きで様々な外国人たちと常に接しているので、幼い時から外国人と接することに慣れているから言語習得を容易なものにしていると考えられます。

 今回は、マルチリンガルの頭の中がどうなっているのかを、僕自身の経験に基づいて紹介したいと思います。


 1.言語独特の雰囲気を使い分けている

 良く耳にするのが、マルチリンガルは多重人格なのではないのかという質問です。笑

 もちろん、複数の言語を話せるようになると多重人格になるわけではありません。
 
 しかし、このような誤解を生むのも理由があります。それは各言語が持つ独自の語感です。これは日本語にも当てはまる節があると思います。
 
 例えば、日本の標準語と方言はいい例になると思います。標準語は言い換えれば共通語、すなわちフォーマルな言葉になります。そのため、地方出身者の方からしたら標準語を話されるとどこかよそよそしい印象を受けることがあります。

 一方で自分が持っている方言を話すと、その言葉にある親しみのようなものがあります。

 僕は関西に大阪に長く住んでいたため、大阪弁を話します。大阪弁にもフォーマルな、目上の方々に使用する言葉もありますが、タメ口の方がすんなりと話せたりします。
 
 もちろん感じ方は人によって異なりますが、多くの人たちが語幹の違いについて感じているのではないでしょうか?

 そして、関西弁の方がどこか情熱的な雰囲気をより醸し出している感じもします。

 これと同じことが外国語にも当てはまります。

 僕は韓国語も話しますし、韓国でも滞在した経験があるのですが、韓国人の方はかなり情熱的な方が多いです。笑 何事にも積極的に、力強く生きている人が多い印象があります。

 そんな国民性が影響してか、言葉にもそんな強さが現れています。

 韓国語は日本語ととても似ているのですが、日本語とは違い複数の子音や母音を組み合わせて発音します(パッチム)。そのため角ばった音や破裂音など強い音が多く含まれます。

 そのため、しっかりと発音しないとうまく伝わらない言語になっています。

 英語はその話者の出身地によってかなり変わりますので、語感が分かりやすいかもしれません。

 ノルウェー語は「歌う言語」と言われますが、たしかに抑揚がしっかりあって響きが可愛らしいです。

 マルチリンガルの人たちはそんな言葉独特の雰囲気を感じ取りながら、会話しています。

 2.言葉を関連付ける

 似た言葉を関連付ける癖があるかと思います。

 ノルウェーに来て良く留学生たちが自分の言葉と外国の言葉の類似点を話し合っているのを見かけます。この手の話題はかなり盛り上がりますね。笑

 日本語と韓国語にもかなり類似点が存在しますが、欧米言語はもっと言語間の距離が近い気がします。

 例えば、ノルウェー語でskyは雲と言う意味になります。しかし、英語になると空と言う意味になりますよね。このように、東洋の言語と比べるとかなり関連付けがしやすいと思います。他にも車はbilといいますが、英語ではautomobilとも言えます。お互いにbilを共通項として持っています。

 このように言語間の距離が近いものを知っておくことで、他言語の習得をより安易なものにしていると考えられます。

 3.流れに身を任せる

 たまに複数言語を同時に使うことがありますが、その時感じるのがそれぞれ別々の脳の領域を使っている感じがします。

 僕が韓国にいた時に、日本人、韓国人、アメリカ人と一緒に過ごすことがありました。僕以外のメンバーはお互いの言葉をあまり話せない状況でした。

 その時に全ての言語を同時に通訳するのですが、ものすごく疲れます。笑 普段の5倍以上エネルギーを使っている感じがしました。

 それぞれ単語、文法が違うので、ひょっとしたら使っている脳の領域が違うのではないかと個人的に思っています。

 また、言語には独特の流れがあると思います。そのため、それぞれの言語の流れを止めながら行う通訳はかなりしんどく感じます。

 ここでいう流れとは、滑らかさを言います。言語を滑らかに使うにはそれぞれコツがあります。発音、抑揚、協調など挙げればきりがありませんが、全ての言語が独自の滑らかさを持っていると思います。

 そのため、マルチリンガルの人たちはそれぞれに気を使っている、若しくは慣れているいることになります。

 マルチリンガルの人たちも普通の人間です。頭が3つあるわけではありません。笑

 しかし、彼らは脳内で複数の領域を効率よく使っている人が多い気がします。僕のようなかなり不器用な人間もいますが。笑

 このように考えると、言語の習得や脳内のはたらきを興味深く感じます。

 僕も様々な言語の習得を目指して、まだ見ぬ脳の可能性を見てみたいですね。

 

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